2015年8月31日月曜日

1979

テレビでは愛知県のコンビニに立てこもった刃物男を生中継で伝えている。
アナウンサーは男の特徴について話し、ベテランの司会者はスタジオから遠く離れた町のコンビニの内部について話している。
いま愛知県岡崎市のこのコンビニの空の上にはいくつくらい中継ヘリが飛んでいるのだろう。
8月が終わる。
朝のニュースはもっぱら刃物男で、昨日の国会前でのデモの話題はまったく聞こえてこない。
あるいはたった今テレビをつけたのでまだそれらのニュースを目にしていないだけかもしれない。
なにかが決定的に変わった夏だった。
嵐のようにめまぐるしい映画をみて、ぽかんとしていたら持っていたポップコーンを取り上げられたような夏だった。それから気づかないうちに暗くなって冷えこんだ。
およそ言い当てられない感覚でどうしようもない気分になってる。
目に見える変化がいくら辛く悲しくてもいまもきっとつまらない何かは進んでいるに違いなく、それらの種には間違いなく自分も水をやってしまっているのであって、どうしようもなさに取り込まれていくこの流れは止めようがないのかもしれない。
しかし、その何かが進んでいくことに無自覚でいることは違うだろう。
8月が終わる。
明日になればまた変わるかもしれない。
でもいまはしんどいなあ。

たくさんもの作りをしていきたいんだ。それだけです。



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